リフォーム

木造住宅の省令準耐火構造と火災保険

こんにちは!おしゃべり建築士です!

今回の記事は火災保険が安くなる『省令準耐火構造』について解説していきます。

これから住宅を計画される方は是非参考にしてください!

※リフォームでも省令準耐火構造として火災保険の割引を受けることも可能です!

省令準耐火構造とは

そもそも省令準耐火構造とはどのような住宅でしょうか。

実は、建築の専門法律である建築基準法には『省令準耐火構造』という構造は存在しません。

建築基準法の中には耐火構造、準耐火構造という火災に強い構造の建物がありますが、そのほとんどが鉄筋コンクリート造や鉄骨構造といったいかにも火に強そうな材料を使った建築物です。

※木造でも準耐火構造はありますが、とてもハードルが高いです。

省令準耐火構造とは、法律では定められていないけれど、建築基準方で定める準耐火構造と同等の【火災防止能力】を持った構造の住宅であると『住宅金融支援機構』という団体が定めたものです。

内容はざっと以下のような住宅です。

  • 木造住宅
  • 燃えにくい構造
  • 火災が室内でまん延しにくい構造
  • 火災保険が安くなる

さあ、それではひとつずつ確認していきましょう

木造住宅

省令準耐火構造は木造住宅に限って適用される制度です。

その理由として、鉄骨造や鉄筋工ンクリート造は火災に強く、火災保険上は省令準耐火レベルに価格が安いことがあげられます。

燃えにくい構造

対象の木造住宅が火災防止構造となるために、柱や梁といった構造部材をすべて石膏ボードでふたをすることが求められます。

表面に燃えにくい材料である石膏ボードを張ることで、火災の発生を抑制できるからです。

内装や木材にこだわりがあり、天井の梁を見せたり、和室の柱を見せたい方は諦めて石膏ボードでふたをしなければいけません。

また、外壁や軒裏を燃えにくい材料にし、家の外からの火災(もらい火)を防止する必要もあります。

火災が室内でまん延しにくい構造

万が一火災が発生した際、隣の部屋に火災を広めない性能が求められます。

柱や梁といった木部を表面に出さないことに加え、部屋と部屋の小屋裏を石膏ボードで区切ったり、コンセントやスイッチの背面を燃えにくい材料で覆うことで隣接する室への火災のまん延を抑制します。

本来必要のない手間が必要となりますので、この手間が省令準耐火構造の一番のポイントといえるでしょう。

火災保険が安くなる

火災保険が安くなることが省令準耐火構造の最大のメリットといっても過言ではないでしょう。

省令準耐火構造の木造住宅では、ほとんどの火災保険で通常の木造住宅の価格から割引を受けることができます。

それぞれ保険会社により異なりますが、20%~50%の割引を受けることができます

省令準耐火構造をおすすめします

実際に通常仕様の木造住宅を省令準耐火構造とするために必要な材料や手間は多くありません。

ハウスメーカーによっては標準プランで省令準耐火構造を提案されているところもあります。

長期優良住宅や認定低炭素住宅の税制優遇のような、支払った税金に対する優遇措置でもないので、受けられる恩恵(金額)がわかりやすく、費用対効果が非常に大きいのが特徴です。

さいごに

このように省令準耐火構造は木造住宅を検討されている方にとって非常におおきなメリットがあります。

特に考えてないよ。という方もぜひ一度業者さんに声をかけてみてか保険の割引額を確認してみてください。

ABOUT ME
おしゃべり建築士
もともと住宅がすきで建築の世界へ。 在学中リフォームの奥ゆかしさを知り、ベンチャーリフォーム会社へ。 トップ営業マンかつ建築士として活躍していたが、何となく飽きてしまい 建築材料を極めようと材料卸へ! そこそこ活躍できるようになったところで、退職し一級建築士として様々なアドバイザー活動を継続中