こんにちは!おしゃべり建築士です!
今回は建築物省エネ法による向上計画認定についてお話ししていきます。
住宅の認定といえば長期優良住宅、認定低炭素住宅について過去お話ししてきました。
もう一つの住宅認定制度である『省エネ向上計画認定』とはどんなものなのでしょうか。
省エネ向上計画認定の建物
この向上計画認定とは、国が定める建物の省エネ基準よりも10%以上省エネ化を達成している建物を認定する制度です。
長期優良住宅認定制度や認定低炭素住宅にも省エネについての基準がありますので、省エネ化だけに着目した認定制度とイメージしてください。
省エネ向上計画認定を受けるメリット
ここが大事なポイントです!
この認定自体には減税などのメリットは一切ありません。
この認定を受けることで床面積の計算上の優遇などがありますが実際、住宅建築であれば恩恵を受けることは、ほぼありません。
恩恵がないに等しいこの認定制度ですが、実際に活用する人はいるのでしょうか?
メリットがなくても認定を受ける人はいます。
認定を受けても直接の恩恵を受けることのできないこの制度ですが、実は間接的に税制優遇や補助金などを受けることができます。
この認定単体ではなんの役にも立たない制度ですが、この認定によって建物が一定の省エネ性能を持っている証明となります。
実際の利用としては、増税に伴う住宅エコポイントの対象となる次世代省エネ住宅であることの証明にこの認定が使用されたり、国が実施するグリーン化事業と呼ばれる補助金制度の省エネ住宅の証明に使用されています。
認定自体を知らない業者もいます
長期優良住宅や認定低炭素住宅制度のように知名度がいまいち低いことから、この省エネ向上計画認定の制度自体を知らない業者さんも存在します。
もしこれから計画される住宅が長期優良住宅、認定低炭素ともに認定を受ける予定のない場合、一度検討(相談)してみてはいかがでしょうか?
認定にかかる費用
実際の認定に必要な金額は建築地を管轄する行政により異なりますが、1万円〜5万円です。
この他、書類の作成費用などの手間賃がかかりますが、他の認定申請に比べて用意する書類が少ないく、業者さんへの諸経費も抑えられる可能性があります。
手間賃を含め20万円以下の増額で対応してくれるところが多いでしょう。
さいごに
なかなか聞きなれない省エネ向上計画認定という制度ですが、意外にメリットがたくさんあります。
長期優良住宅や認定低炭素認定を受けない方はぜひ一度検討してみてください。