こんにちは!『一級建築士』おしゃべり建築士です!
本日は賃貸物件によく多発するよく落ちるブレーカーの原因とその対策についておはなししていきます。
普段から家のブレーカーが落ちやすい人は、最後まで読んでみてください。
これから新築やリフォームを検討している方の、参考にもなると思います。
ブレーカーが落ちる原因と仕組み
ブレーカーはなぜ落ちる(電気を遮断する)のかご存じですか?
消費電力の大きい家電の同時使用により、過度に電線に負担がかかり発熱&発火を防止するために電気を強制遮断するためです。
ブレーカーは通常『親ブレーカー』と『子ブレーカー』に大別され、一般にブレーカーが落ちたと言われやすいのは、子ブレーカーであることがほとんどです。
子ブレーカーの最大電気許容値は20A(アンペア)となっており、この値を超えた電気を使用するとブレーカーが落ちてしまいます。
いやいや、そんな難しい話されてもわからんわ。って人多いですね?
20Aって家庭用の電気で言う消費電力2000W(ワット)のことなので、これを超えた同時使用をすると落ちるってことです。
ドライヤーや電子レンジ、テレビ、掃除機、冷蔵庫。。。あらゆる家電に消費電力が記載されたシールが貼ってあると思います。そのシールを参考にご家庭の消費電力の大きい家電を把握するようにしましょう。
※ブレーカーの落ちる一つの原因に『漏電』がありますが、ここでは漏電はない場合についてお話させていただきますのでご了承ください。漏電は個人では判断が難しいので、必ず電気のプロに確認を依頼しましょう。
配線は壁や天井の中で分岐配線されています
ブレーカーからの配線は壁や天井の目に見えないところでタコ足のように分岐されています。
実は離れているコンセント1とコンセント2が同じ子ブレーカーから配線されているなんてこともあります。
たとえば、賃貸(特にワンルームなど)の場合、キッチンの電子レンジと洗面所の洗濯機、洗面所のドライヤーのコンセントが同じブレーカーから配線されており、洗濯中にドライヤーを使うと電気が落ちる。なんてこともよくある話です。
※ちなみのこの事例の話は、最近私の知人の賃貸物件であった話です。普通こんな配線しませんが、賃貸ではよくある話になります。
このような子ブレーカーからの不適切な配線が原因でブレーカーが落ちる現象は、電気会社との契約うんぬんでは解決できません。
どのコンセントがどのブレーカーにつながっているのかを確認し、電気が飛ばないよう気を付けるしかありません。
ブレーカーが落ちないようにする対策
ブレーカーが落ちる対策としては、落ちやすいブレーカーが親ブレーカーか子ブレーカーなのかによって対策が異なります。
親ブレーカーが落ちやすい場合
親ブレーカーが落ちやすい場合、そもそも住宅全体での電気使用量が電気会社との契約電気料を上回っている場合があります。
工事が必要な場合、不要な場合といろんなパターンがありますので、一度契約電気会社(東京電力とか中部電力)に相談してみましょう。
子ブレーカーが落ちやすい場合
子ブレーカーが落ちやすい場合、前述した2,000Wを超える電気を使用している可能性があります。
落ちたブレーカーを、戻さずそのままにして、どの家電が使用できないかを確認し、ブレーカーからの配線先コンセントを突き止めましょう!
手順は簡単です。家中の家電のスイッチを入れたり、操作したりしてみて、動かない家電を追って、コンセントを把握しましょう。
対象のコンセントが判明したら、その対象のコンセントにつながっている家電を同時使用しないように生活するすべを考えましょう。
もっとも簡単なのは、同時に使わないよう心掛けることですが、無理な場合、家電の位置を変えたり、延長コードを用いて対象外のコンセントから電気をとってくる方法もありです。
さいごに
いかがでしたか
電気配線の計画って実は非常に大事なんです。
新築住宅では、業者がそれなりに図面を見ていい感じに調整してくれるケースが多いのですが、賃貸住宅などでは、かなりいい加減な物件も数多く見かけます。
ブレーカーの仕組みを理解すれば、最悪のブレーカー落ちも少なくなりますので、この記事がお役に立つことを祈っています。
どうしようもない場合もありますので、その際には素直に業者を頼りましょう。