こんにちは!『一級建築士』おしゃべり建築士です!
今回は塗装工事の注意点についてお話していきます。
特に外壁塗装以外の塀や基礎の塗装についてです。
戸建てマイホームをお持ちの方で、将来的に塗装工事を検討されているかたはぜひ一読ください。
外壁以外の塗装工事
住宅の塗装工事というとどんな工事を思い浮かべますか?
多くの人が『外壁塗装』や『屋根塗装』を思い浮かべるのではないでしょうか。
実は住宅の塗装工事にはこの他、基礎の塗装や塀の塗装があります。
この基礎や塀の塗装では、通常外壁や屋根に使用するような塗料が使用できない場合があります。
なぜ使用できないのか。外壁や屋根塗装との塗装の目的について確認してきましょう。
基礎や塀に一般塗装材料がNGな理由
外壁や屋根と同じような塗装材料を使用してはいけない最大の理由は、
基礎や塀の塗装材料に求められる性能の一つに湿気を吐き出す機能が必要だからです。
外壁や屋根の塗料は、紫外線や風雨による劣化防止が大きな目的として、塗装が行われます。
基礎や塀も同じ目的ではあるものの、基礎や塀のコンクリートブロックが吸い込んだ湿気を上手に外に吐き出すことができないと、基礎や塀そのものを痛める原因となってしまいます。
わたしが相談を受けたことのある実例では、中の湿気が塗膜の中に集まって、塗膜が膨れていたり、中にたまった湿気によって基礎や塀の内部の鉄筋が錆びたことが原因と考えられるヒビ割れや表面材料の剥離がありました。
塀や基礎に適した塗装材料
塀や基礎に塗装工事を行う場合、上記で述べたような透湿性能(湿気が通り抜けられる性能)を持った塗装材料を使用する必要があります。
塗装材料を扱う各メーカーで様々な商品が販売されていますので、詳しくは施工業者さんに相談してみましょう。
※塗装業者さんが付き合いのあるメーカーで透湿性能があるものであれば、メーカーによる良し悪しはあまりありません。
おまけ(塗装メーカーによる品質の差)
たまにお客様から、塗装材料のメーカーの良し悪しの相談を受けることがあります。
日本ペイントや関西ペイントを始めとする大手メーカーから、普段あまりなじみのないメーカーもたくさんあります。
個人的には、メーカーごとに品質の差はあまりないと感じるところですが、メンテナンスや品質管理、商品開発への費用を考えると、日本ペイント、関西ペイントといった大手メーカーを勧めることが多いかなと思います。
さいごに
いかがでしたか?
あまりなじみのない部分への塗装工事ですが、知らないでは済まされない大事に発展しやすい工事でもあります。
基礎の塗装については、あらためて別の記事でも紹介できればと思います。