こんにちは!おしゃべり建築士です!
今回は住宅建築に使われるコンクリート基礎についてお話ししていきます。
基礎が必要な理由
大なり小なり建築物には基礎が必要ですが、その理由はひとつです。
『建物が動かないように固定するため』
どれだけ頑丈で立派な建物を作っても、地震や台風によって滑ったり、転けたりすればそれは強い建物とは言えませんよね。
そういた事態を防ぐために建物には基礎が設けられます。
基礎の種類
住宅建築に用いられる基礎は基本的に2種類しかありません。『べた基礎』と『布基礎』です。それぞれの特徴は以下の通りです。
布基礎
建物外周部と宅内にハシゴを組むように柱下に立ち上がった基礎を連続して繋げていく基礎の形です。建物の重さを地盤面へ点や線で伝えています。
べた基礎
布基礎のような立ち上がり部分と床部分を鉄筋コンクリートで一体化した基礎です。
建物の重さを基礎全体の面で伝えています。
床を一面コンクリートで塞ぐので、床下の地面からの湿気を抑える効果があります。
布基礎とべた基礎のどちらがいいか
布基礎とべた基礎のどちらが優れているか。
どちらが一方的に優れている。ということはありませんが目安になる項目がありますので参考になると思います。
地盤に対して
地盤の力が強くない土地に対してはべた基礎の方が有利かと思います。床面全体で荷重を支持するため、部分的に沈み込むリスクが少ないです。
費用について
1㎡あたりの単価が、布基礎1万円前後、べた基礎1.5万円弱が目安かと思いますので、布基礎の方が安価となります。
シロアリ対策
シロアリ対策には湿気を抑制できるべた基礎の方が有利です。
床下点検
床下点検には床一面にコンクリートが打設されているので、べた基礎の方が点検がしやすいです。ただし、布基礎でも土や砂利ではなく防湿コンクリートを打設している場合、点検のしやすさはべた基礎と変わりません。
寒い土地について
寒い土地では土の凍結する深さ以上に基礎を埋め込む必要があり、工事範囲が面のべた基礎より、線の布基礎の方が工事の際に発生する土の処分量が少なくなるので有利となります。
さいごに
布基礎にするかべた基礎にするかの検討は、各業者さんの考えがあり、どちらの方が良いかはよく相談する必要があります。
必ずしもどちらが優れているか答えがあるものではないことを知っておいてください!