みなさんこんにちは!『一級建築士』おしゃべり建築士です!
今回は繊維系断熱材の能力を示す【k】について紹介していきます。
繊維系断熱材のkとは
繊維系断熱材には能力値の目安にkという単位が使われています。
よく使用される種類としては、16kや24kなんかですね。
実際、ハウスメーカーの断熱材の仕様書(どんな性能の商品を使用するか書いた設計図面)をみると、グラスウール断熱材16k100ミリなど記載があると思います。
このkとは、その繊維系断熱材を1㎥(1m×1m×1mの箱)の箱の中に詰めたときに、どれくらいの重さ(密度)があるか。という指標です。
16kの断熱材であれば、16kg。
24kの断熱材であれば、24kgということを示しています。
断熱材は密度(重さ=k)が増すほど断熱性能がアップします。
断熱材には密度以外にも厚みも様々な種類がありますが、おなじ厚み100ミリの断熱材でも、より高密度であるほど断熱性が高いです。
密度が高いほど断熱材性能が上がる理由
断熱材の密度が上がると断熱性能が上がる理由を簡単に紹介します。
繊維系の断熱材は、密度が高くなることで、繊維がより多く絡み合い、中に閉じ込められた空気の粒が小さくなります。
繊維系断熱材の最大の特徴は、この空気を含んでいる点です。
取り込んでいる空気の粒の一つ一つが小さくなることで、空気の粒の中で熱の移動が抑えられ(熱の対流といいます)、断熱性能がアップするのです。
羽毛の布団もおなじ
繊維系断熱材の断熱の仕組みについてご紹介してみましたが、実は羽毛布団もおなじ原理で睡眠時の暖かさをキープしてくれます。
羽毛の量が多いほど、よりたくさんの空気を含めることができるので、同じ要領の布団の中にどれくらいの量を入れるかによって、性能がアップし、高密度の羽毛ほど温かいという仕組みです。
よく羽毛量1.5倍!なんてキャッチコピーがあったりしますが、こういう原理であることを知っておきましょう。
住宅の断熱能力をあげるためには
繊維系断熱材を使用した住宅の断熱性能をアップさせるためには、ふたつの方法があります。
断熱材を厚くするか、
高密度の断熱材を使用するか、
です。
発泡スチロールのような形成断熱材よりも安価な繊維系断熱材は、いろんな住宅メーカーで使用されています。
住宅計画の際には、断熱材の使用にも気をつけて見てみてましょう。
さいごに
いかがでしたか?
意外に知られていない繊維系断熱材の紹介をしてみました。
繊維系断熱材には石を繊維にしたロックウール、ガラスを繊維にしたグラスウールが主流ですが、どんな商品でも繊維系断熱材は、kが大きくなるほど性能が良くなります。
これから新築やリフォームをお考えの方は断熱材の『k』を要チェックです!