こんにちは!『一級建築士』おしゃべり建築士です。
住宅のトイレを節水型トイレにしたときに、水道代が安くなることはご存じでしょうか?
最近では設備機器メーカーや工務店以外にも、家電量販店、ホームセンターなどでもリフォームの勧めとして紹介されていることが多く、ご存じの方も多いのではないでしょうか?
今回はそんな節水型トイレにリフォームする際の注意点について紹介していきます。
節水効果を期待してトイレリフォームを検討されている方は、ぜひ一読ください!
節水トイレにすることで水道代が安くなる?
トイレのリフォームをすることで水道代が節約できることは事実です。
リフォームを検討するような、10~15年以上使用されているトイレは、洗浄(大)に約13リットルの水を使用するといわれています。
対して近年のトイレでは洗浄(大)の使用水量は3.8~5リットルのものが多く、単純にトイレの排水の使用水量を半分以下にすることができます。
モデルケースとしてあげられる戸建て住宅4人世帯ではトイレをリフォームすることで、1日あたり100~150リットルの水道料が減少します。
つまり月換算で3,000~4,500リットルの水道料が節約されるということです。
トイレリフォームによる節約金額の罠
ここまで実際にトイレをリフォームすることで、毎月の水道使用量が節約されることに触れてきました。
では、トイレのリフォームによって水道料が節約されると実際には、いくら安くなるのでしょうか?
よくある試算表では全国の水道使用料の平均価格が280円/㎥となっています。
※1㎥=1,000リットル
- なので節約された水量4,500リットル=4.5㎥
- 毎月の節約価格:4.5㎥×280円=1,260円
- 1年間の節約価格:1,260円×12か月=約15,000円
よって、トイレをリフォームすることで年間15,000円の節約になります!
私自身、こんな年間15,000円安くなる案内をよく目にします。
でも注意してくだい。
このそもそもの前提条件である水道料金1㎥280円の価格には、下水道の使用料金も含まれています。
私のブログでも下水道と浄化槽の違いを紹介していますが、そもそもご自宅が浄化槽の場合、この試算は大きな間違いとなります。
実際、排水設備が浄化槽の場合、節約できる水道代は半分程で、年間7,000円くらいが妥当でしょう。
さいごに
いかがでしたか?
実際にリフォーム屋のような建築のプロでも浄化槽と下水の違いを理解できておらず、今回の記事のような節水効果をとなえる業者もいます。
業者の説明をうのみにすることなく、きちんと節水効果を理解してリフォームしてくださいね。